中学校給食特設ページ

 

 

横浜市は2017年1月に「ハマ弁」を導入しました。
2021年4月からは、この「ハマ弁」を学校給食法の「給食」と位置づけ、「デリバリー型弁当」と言い換えました。

しかし、基本的には「ハマ弁」と変わりません。
喫食率は、20%程度。全員喫食の給食とはほど遠い実態です。

「平和と民主主義をともにつくる会・かながわ」は、「全員喫食」の中学校給食を1日も早く実現したいと考えています。
そのため、今回「中学校給食の実現」に向けた「給食特設ページ」をつくりました。

内容的には不十分な点もあるかと思いますが、皆さんのご意見などもいただき、内容をより充実していきたいと考えております。

ぜひ、ご意見やご要望などをお寄せ下さい。

 

はじめに

昨年(2021年)8月の横浜市長選で「カジノ撤回」を訴えた山中竹春さんが当選しました。当選後開催された9月の市議会でカジノを含む統合型リゾート(IR)について「誘致の撤回を宣言する」と表明。さらに前林市長が進めていたオペラ劇場(総事業費600億円)についても中止を表明しました。

中学校給食について山中市長は、9月の議会で「栄養バランスの整った給食を提供することは市の責務。学校給食法の趣旨に則り、全員が食べられる給食の実施を目指したい。どのような給食が望ましいかアンケートなどを速やかに実施したい」と述べています。
ご存知のように横浜市は2017年の1月に「ハマ弁」を導入しました。

※2021年4月から「ハマ弁」から「デリバリー型弁当」と言い方を変えている。

山中市長は前述のように「全員喫食」を表明していますが、多額の経費がかかること、山中市長が少数与党であることなど今後の方向性は混沌としています。

「全員喫食の中学校給食」を早期に実現するためには、いまこそ市民が声を上げていく必要があります。多くの市民が感心を寄せた「カジノ誘致反対」の運動のように「全員喫食の中学校給食」実現を大きな運動としていく必要があります。

「中学校給食」の問題は、中学生やこれから中学生になろうとする子どもを持つ親の問題と考える市民も多いかもしれませんが、コロナ禍でますます進行する「貧困」の中で「未来を担う子どもたちが生き生きと育つため」の重要な問題ととらえる必要があると思います。

 

「給食」ってなぜ必要なの?

給食は、明治22年に山形県鶴岡町の小学校で貧しい児童を対象に始まったと言われています。
戦後、食糧不足のため児童の栄養状態が極端に悪化し、国民から「給食」の要求が強まり、1954(昭和29)年に「学校給食法」が成立し、「給食」が学校で本格的に開始されました。

「給食」の始まりは満足に食事が食べられない子どもたちを対象にスタートしたわけですが、「学校給食法」は、「給食」の位置づけをより発展させ、以下の様に規定しました。

「目的」
学校給食が児童及び生徒の心身の健全な発達に資するものであり、かつ、児童及び生徒の食に関する正しい理解と適切な判断力を養う上で重要な役割を果たすもの

さらに、「目標」として
(1)適切な栄養の摂取による健康の保持増進
(2)食事について正しい理解を深め、健全な食生活を営むことができる判断力を培い、及び望ましい食習慣を養う
(3)明るい社交性及び協同の精神を養う
(4)自然の恩恵の上に成り立つものであることについての理解を深め、生命及び自然を尊重する精神並びに環境の保全に寄与する態度を養う
(5)食生活が食にかかわる人々の様々な活動に支えられていることについての理解
(6)食料の生産、流通及び消費について、正しい理解

「栄養バランスのとれた食事による建康の保持増進」にとどまらず、「給食」を「教育」(食育)として位置づけているのです。

文科省HP「日本の学校給食はいつから実施されているの?」より(クリックで拡大)

 

「給食」の役割は?

「給食」は、どんな役割があるのでしょうか?
「給食」のはじまりや「給食法」でも言われているように、「給食」の大切な役割は

(1)すべての子どもが栄養バランスのとれた食事を摂取し、建康に育つこと

(2)クラスすべての子どもたちが、基本的に同じ献立(アレルギー対策や宗教的な理由などにより別の献立にすることも必要)の給食を食べること

(3)「給食」を通じて、食に関わる様々なこと(食文化、生産者、調理、栄養など)を学ぶこと

(4)親の負担を減らすこと(共働き家庭が当たり前の現在、また1人親家庭も含めて)

 

給食」がないとどんな問題があるの?

「給食」がなければ、当然「お弁当」を持っていかなければいけません。
何の問題もなく「お弁当」を持っていける家庭もあるでしょうが、経済的な理由で「お弁当」を持っていけない家庭もあるでしょう。

また、「1人親家庭」で夜勤をしている親など「お弁当」を作れない条件の家庭もあります。

そして、現在最も大きな問題となっているのは、「貧困」です。
厚生労働省の「2018年国民生活基礎調査」によると、日本の相対的貧困率は15.4%となり、7人に1人が貧困状態にあります。

また、相対的貧困率の15.4%のうちの半数がひとり親世帯です。

※相対的貧困とは、国民の年間所得の中央値の50%に満たない所得水準、2018年調査では127万円

 2019年厚生労働省国民生活基礎調査より(クリックで拡大)

2018年に札幌市が行った市民アンケートでは

「家族が必要とする食料を買えなかった」経験では、「よくあった」、「ときどきあっ た」「まれにあった」を合わせた割合は、世帯全体では 17.2%であるのに対して、非課税世帯では 34.9%、ひとり親世帯では 30.0%となりました。

お弁当を作りたいと思っても経済的理由で、食料(食材)を買うことすら出来ない家庭が17%から35%も存在するのです。

コロナ禍の現在、この状況はますます悪化しています。
小学校は全国で99%が「給食」を実施していますが、「給食」のない夏休み明け「痩せている子どもがいる」という報告もあります。
「給食」が重要な栄養源となっているのです。

さらに、「お弁当」はその家庭の経済的状況を反映します。経済的状況で「お弁当」の内容は変わってきます。「お弁当」の「格差」が「イジメ」につながることもありますし、子どもの心を傷つけることにもなります。

経済的な理由で「お弁当」を持っていけないこどもたちの気持ちを考える時に、今すぐ「中学校給食」を実施すべきだと思います。

 

「給食」の調理方式は?

方式名 方式
自校方式 学校に給食室を設置して校内で給食を調理する方式
親子方式 小学校の給食施設で給食施設のない近隣の中学校の給食も調理し、配送する方式
センター方式 複数の学校の給食を一つの調理場で調理し、専用の配送車で各学校へ配色する方法
デリバリー方式 委託された民間業者が調理し、弁当箱に入れて各学校へ配送する方式

横浜市の小学校は「自校方式」です。

 

「ハマ弁」の問題は?

「ハマ弁」は、2017年の1月に導入されました。全員喫食の「給食」ではなく、「ハマ弁」を導入した理由について、横浜市は次のように言っています。

給食実施には施設整備に多額の費用が掛かるだけでなく、給食室や給食センターの建設に必要な用地がないこと、全校実施までに長い期間がかかることから、「自校方式」「センター方式」による給食の実施は難しいと考え、「栄養バランスの取れた温もりのある給食」を提供するために、最適な方法として、横浜型配達弁当の「ハマ弁」を導入した。

要するに、「自校方式」「センター方式」は多額の費用がかかるのでやらない。カジノやオペラ座には多額の費用をかけるが、給食(教育)には金はかけられないという林市長(当時)の姿勢が見えてきます。
ハコ物行政から市民中心の市政に変えなければならないと思います。

※2021年4月から「ハマ弁」から「デリバリー型弁当」と言い方を変えている。

「ハマ弁」の喫食率は、最高で約20%と報道されています。
2021年度横浜市予算には、「デリバリー型」実施と充実に向けて25億2100万円が計上されていました。(2020年度は11億9000万円)

これらの予算額が妥当なのかどうかは現状では判断できませんが、今後、この予算(決算)については、内容の分析について進めていきたいと思います。

ハマ弁「横浜市中学校給食サイト」より

それでは「ハマ弁」の問題点について見ていきます。

(1)全員喫食でないこと
給食の原則は「全員喫食」です。基本的にクラス全員が同じ「給食」を食べるのが原則です。
(「給食の役割」の項でも述べたように食物アレルギーのある子どもや宗教上の理由、その他の理由で別の献立や持参のお弁当になることも認める必要があります)

「ハマ弁」を注文すれば「あの子はお弁当をつくってもらえない、お弁当をつくれない」と他の子どもたちから思われたり、言われたりします。このことは子どもの心を傷つけることになります。「ハマ弁」は、全く子どもの立場に立っていない制度です。

(2)「ハマ弁」は冷たい
「ハマ弁」は冷たくてまずいと言われています。それは、運搬の時に食中毒を防ぐため10℃〜19℃(「ハマ弁」は19℃)にしなければならないからです。そのままでおいしいはずがありません。 

(3)栄養バランスは取れているのか
2021年の4月から「デリバリー給食」に変わり、学校給食法上の「給食」として位置づけられるため、横浜市は、栄養バランスや食材の調達など横浜市が管理すると言っています。
しかし、「給食」をつくるのは、業者であり、どこまで「管理」出来るかは疑問です。

(4)「ハマ弁」で「全員喫食」は無理
現在の「ハマ弁」の喫食率は、2021年4月に20%まで伸びたと報道されています。
横浜市は目標の20%に達したと評価しています。

しかし、横浜市は「ハマ弁」の喫食率は、業者を増やしたとしても最大30%程度までしか対応できないと言っています。(横浜市「令和3年度以降の中学校昼食の方向性」より)
そもそも「ハマ弁」で「全員喫食」は無理な方式なのです。

 

私たちのめざす中学校給食

みんなで・温かく・安全で・おいしい・無償の給食を

私たちがめざす中学校給食は
(1)全員喫食
(2)アレルギー等個別対応が可能なこと
(3)温かい給食
(4)栄養バランスのとれた給食
(5)無償で

上記4点を実現するためには、自校方式あるいは親子方式が最も適していると考えています。

みなさんはどうお考えですか?

ご意見、ご提案、ご要望などをぜひ、お寄せ下さい。

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関連資料

令和3年度以降の中学校給食の方向性 横浜市教育委員会
政令指定都市の中学校給食の実施状況 神戸市資料
学校給食実施状況調査 文科省
平成30年度神奈川県の学校給食実施状況 神奈川県

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